アメリカ「小売り業界トレンド予測」その3

Vend社という、USの小売店コンサルと小売支援ツールを提供している会社がまとめているレポートから、小売業界の「2018年以降の12の潮流を予測する」を読み込んでいます。

<レポートタイトル>
A roundup of our top 12 forecasts for 2018 and beyond
2018年以降の12の潮流を予測する(小売業界)
[https://www.vendhq.com/2018-retail-trends-predictions]

前回は<トレンド.2>「Retailers that enable shoppers to build and customize products will prosper」を読み込みました。

今回は<トレンド.3>です。

<トレンド.3>
3.Retailers will increasingly rely on robots
Retailer(小売業者)は、ますますロボットに頼るようになる

—原文
We’ll also see more robots online, in the form of chatbots. The “majority of consumers are aware of what a chatbot is (57%) and over a third (35%) want to see more companies using chatbots to answer their questions.”

意訳:オンライン上で、より多くのロボットを見るようになるだろうが、それはchatbots(チャットボット)という形になるだろう。調査によると、消費者の多くが「チャットボットとは何か?」について知っている(57%)、そして、3分の1以上の消費者がより多くの企業がチャットボットで質問に答えることを望んでいる。

小売業者における従来型のロボット活用は、amazonのfulfillment center(発送センター)の仕分けロボットみたいなヤツでした。
ちなみに、amazonのfulfillment centerでは、業務の20%を既にロボットがこなしているというデータがあります。

で、従来型の現場でのロボット活用から、オンライン上のロボット活用に移行しているのが「今」という時期で、オンライン上のロボットとは、要するにchatbot(チャットボット)です。

ちなみに、小売りというよりあらゆる業界で、日本では「とても便利なチャットボット」ってあまり見かけません(←僕だけですかね??)が、英語圏では「超実用的なチャットボット」は既に多数存在します。

特に、医療業界とかカウンセリング業界でのチャットボットの事例は素晴らしいと思います。
MedWhatは、web上のAIと会話すると、病気の診断をしてくれるチャットボットとして既に地位を確立していますし、insomnobot3000は、insomnia(不眠症)の人の相手を一晩中(もしくは眠りに落ちるまで)してくれて、不眠症患者の必須ツールになっています。

日本で、なかなかチャットボットが普及しない(必須ツールとなっていない)理由は、いろんな人が論考してますが、僕の仮説はこうです。

日本語よりも英語の方がデータ量が圧倒的に多く、事例も多いから英語のAIの方が精度が高い、とか、日本語の持つ微妙なニュアンスや表現力にAIが対応できない、など一般的に色々言われていますが、僕は、決定的なのは「日本人は文章や分脈に少しでも違和感があると、なかなか適切な会話であると認めてくれない人種だから」という点だと思います。使用言語の不完全さに対する許容度の低さ、です。暴論でしょうか?

英語圏の人、もしくは、英語がある程度日常的な第二言語である人たちって「使われている英語に、多少分脈やニュアンスの違和感があっても、最低限メインメッセージだけしっかり伝わっていれば、適切な会話だと認識してくれる」傾向にあります。
それは、英語が世界の公用語となっているから、色んな人が話す「ノンネイティヴの不完全な英語」に日頃から慣れているからです。
世界の公用語ではない「日本語」のみで生活する私たちは「不完全な日本語」に慣れていません。
たまに耳にする不完全な日本語にはとても敏感に「外国人が話す不自然な日本語」という反応をします。
不完全な会話に慣れていない私たちが、チャットボットの不完全さを許容できる時は来るのでしょうか?もしくは、日本語のチャットボットが許容可能なレベルに達する日が早々に訪れるでしょうか?

<まとめると、、、>
小売り業界では、物理的なロボットの活用段階から、オンライン上のチャットボットの活用段階に移行している。
が、チャットボットの「不完全さ」に対する許容度の高い英語圏の人と、許容度の低い日本人、という違いが日本でのチャットボットの普及率に大きく陰を落とすのではないか?

これがトレンドその3